こんにちは、入社4年目の近藤です。
今日は地質調査業務で最も多いボーリング調査について話をします。
皆さんはボーリング調査をご存知でしょうか?球を転がしてスコアを競うボウリングではありません。
ボーリング調査は、専用の機材を用いて地盤を円筒状にくり抜いて、地盤の硬さや性質を調べる調査方法です。
道端や建設予定地などで機械を設置しているのを見たことがある人もいるかと思います。
実際は、私たち建設コンサルタントの地質技術者が機械を操作して掘削を行うわけではありません。
掘るのには掘る専門の技術や機材の知識が必要になり、掘削作業は協力業者さんにお願いをします。
私たちの主な仕事は、下記になります。
1.調査内容の提案
2.調査に入る前の機材•申請等の準備
3.調査中の現場管理
4.調査結果の取りまとめ
1.調査内容の提案
官公庁等からお仕事をいただいたときに、「橋を建設したいから〜」や「ため池の耐震で〜」といった目的で大雑把に地質調査が仕様に入っています。
その目的に応じて、ボーリング調査の深度であるとかその他試験を提案します。
また、調査場所を確認して機材の運搬方法も適切なものを選ぶ必要があります。
車が通れるところであればトラック運搬、山間部など斜面を運搬する必要があるところは、みかん畑で使われるようなモノレールを提案します。
2.調査に入る前の機材•申請等の準備
必要な機材は、概ね掘削業者さんが所有しています。
しかし、消耗品のボーリングコアを納めるコア箱は必ず用意しなければいけないですし。
ボーリングに付随して行う各種試験の専用機材は用意する必要があります、会社にもいくつか試験機がありますが使用頻度の少ない試験については試験機をレンタルして試験を実施します。
申請で一番多いのは、道路上で調査をする場合の道路使用許可申請です。調査までに安全管理書類を作成して管轄の警察署に提出して、承認をいただきます。
あとは河川付近で調査をする場合は河川占用の申請をします。
その他にも民地を使わせていただく場合は地権者さんや関係機関の方に調査の説明を行なったりします。
3.調査中の現場管理
ボーリング調査は掘り始めたら、建設工事に比べて危険度は少ない作業になります。
(重量物の落下や機材の回転部への巻込には注意して作業をする必要は出てきますが。)
現場それぞれで危険なポイントは異なりますので、調査に着手する際には危険予知活動を協力業者も含め実施を行い、危険事項の共有を行います。
掘削中は進捗状況に応じて調査目的を達成できたかどうか判断して掘削をやめる指示を出す必要があります。
ボーリング調査は基本的に出来高精算になりますので、調査目的を満足したらなるべく無駄に掘削をしないように気を張っています。
4.調査結果の取りまとめ
調査が終われば、試料を観察して柱状図を作成し、柱状図を対比して地質断面図を書いて、各土層毎の設計に使う強度定数(粘着力cとか内部摩擦角φとか)を設定します。
必要であれば、試料で室内土質試験を実施します。
これらをまとめて報告書を作成します。
他にも業務ごとに必要な作業が出てきますが、概ねこんな感じです。
気になることがあればまた会社訪問等の時に聞いてみてください!
写真はこの前出張の夜に上司と嗜んだ馬肉です。うちの部署は出張にいったら、皆んなで飲みにいって当地のものに舌鼓を打つことが多いです。地域によっては上司や先輩方の行きつけがあったりします笑